ICT(IT)のスキル・パソコンの操作能力を判定するには?
「従業員を募集することになりました。パソコンの操作が出来る人を採ろうと思っているのですが、面接や採用試験の際に、「その人が実際にパソコンを使った仕事をこなせるかどうか?」をきちんと判定できないものでしょうか?パソコン検定1級を持っています・・・なんて言うから信頼して採用したら、ぜんぜん出来なかった、というような話も聞くので心配です。」・・・というご相談を受けた際にアドバイスさせていただいた内容。スタッフを募集する際にICT(IT)能力をきちんと見極めるためのポイントを解説しています。
■自社の求める能力と、一般的に認められる能力とは一致していない
一般的なパソコン検定やICT関連の資格認定は、「一般的に通用するパソコンの使い方・Word・Excelの使い方などが出来ているかどうか?」を基準に判定します。けれどもそれは「世間一般」の話。自社内でパソコンを使って行うべき業務や作業が、世間一般で言う「普通に使える範囲」と寸分違わず一致しているということは、まずあり得ません。必ず過不足が生じているはずです。人材採用・教育・配置転換などの場合には、この事を前提として検討するようにしましょう。
右図を参考にして考えてみてください。(集合図としてはあまり正確な記述になっていませんがご勘弁を)
- A:最低限必要な基礎知識・能力
- B:一般的な検定や資格認定で認められる知識・能力
- C:自社で必要とする独自の知識・能力
新規に人材を募集する場合などを思い浮かべていただくとわかりやすいのですが、応募者はどんなに能力があったとしても、AとBの部分しかクリアできません。C(自社で必要とする独自の能力)は、自社内での社内経験をつまなければ身につけることが出来ないからです。
この点を理解していないと、面接時に「パソコンは一通り操作できます」と言った人を採用した後、入社後いきなり自社でしか使わないような特殊な書類やデータを渡して「やっておいてね」なんて事になりかねません。結果的に、その人からは「あのお~、書類の意味が良くわからないんですけど・・・」なんてことになったりするわけです。
また、普通の文書作成などでも、「一般的にはやらない文書作成の仕方」などをしていたりすると、戸惑ったりすることがあります。例えば、「普通はどう考えてもWordで作るだろう」と思うような文書を、なぜか「PowerPoint」で作っていたり・・・なんてこともその例です。このような場合は、客観的には「どちらかというと、その会社の事情のほうが特殊だから、新しく来た人にいきなりやれ、というほうがかわいそう」です。
したがって、図の例に沿って考えると、人材の採用や、教育・配置転換などの際に求めるべき能力・知識は、まずは「BとCに共通する部分」に重点を置くべきだということになります。
もう少しわかりやすく言えば、
- 自社内で使ったり処理することがないのなら、Excelのマクロなどを流暢に操作できる能力があっても評価すべきではないし、逆に
- 自社でしか使っていないような特殊なソフトや、特殊なやり方の処理については、出来なくて当たり前だと判定すべき
だと思うのです。


