検証!電子確定申告2006~2~
電子確定申告3回目の体験を終えて、ここまでの「電子確定申告」という制度について、利用者の立場からレポート風にまとめてみた検証記事です。
■電子確定申告で、手続きは簡単・便利にはならない!!?
電子確定申告に関心の深い税理士の方数名と、何度かお話をさせていただいて、「電子確定申告」というサービスの本質というか、本当のメリット・デメリットが見えてきた気がします。
まずとにかくはっきりしてきた事は、
一般のユーザー(納税者)にとって電子確定申告をおこなっても手続きが簡単・便利になることはない
という事です。・・・どうしてか!?よく考えてみれば理由は簡単。電子確定申告を行って「メリット」を感じられる人というのは、
- 確定申告を自分で行っていて
- パソコンやネットの利用・操作にかなり精通していて
- しかも、電子手続きという事に抵抗がない
という条件をすべて満たしている人だけなのです。・・・こういう人、どの程度いるのか?といったら、そう多くはないと思います。なぜなら、「確定申告」を行う方というのは、たいてい、
- 複雑な申告や税務手続きが必要な人はほとんどば、税理士さんに依頼してお任せしている
- 自分で申告する、という方の多くは、電子申告を全部自分でするというほどIT・パソコンの力量がない場合が多い
- 本業の方が忙しくて、毎年行っている申告の方法を、今から苦労して別の手続きに変える余裕がない
という場合が多いからです。
■サービスとニーズの大きな乖離
Kissyが思うに、確定申告・納税という手続きに期待する納税者側のニーズは、「申告手続き」に対する電子化・省力化ではないのでは?というのがひとつの結論です。
確定申告が大変なのは、伝票を整理したり、帳票を書いたりする日々の作業と、確定申告前に申告書類にまとめる書類作成(=決算)作業なのです。この部分は、「電子確定申告」という手続き・行政サービスは一切関知してない上に、こういった大変な作業は、ほとんどの人は税理士に依頼しています。
だから、電子確定申告というサービスが始まっても、利用者(=納税者)にとっては、何も簡単にならないし、何も便利にならないのです。むしろ、電子確定申告をやろうとして、住民基本台帳カードを取ったり、電子認証をしたりと、プラスアルファの作業が増えるだけ。
電子確定申告を便利なもの、利用したいと思うようなサービスにするためには、「申告手続き」の部分だけを電子化しても、何もならないと思うのです。もっと、「会計処理・納税・申告」など、税金に関わる様々な「面倒」をトータルに「取り組みやすい」ものにしていかなければ・・・。
■ETCと同じハードル?・・・・電子認証
電子確定申告のお話を講演したり相談を受けたりする際に、必ず返ってくる反応が、「電子認証が面倒くさいねえ、そんなに面倒なら、今回は見合わせよう」という答え。これ、電子確定申告のことを説明すると必ず返ってきます。
これ、高速道路のETCと同様な気がしませんか?確かに少し便利になる気はする。けれども、利用するための手続きやコストがハードルとなっていて、実際に利用する人がなかなか増えない・・・。
電子確定申告のハードルとなっているのは、「メリットが少ない」という点に加えて「電子認証が非常に面倒だ」という点。これは電子確定申告そのものの問題ではないのですが、利用者にとっては同じ事。電子認証が面倒だから、電子確定申告をやらない、という人は、Kissyが知っているだけで少なくとも数十名(数十社)あります。
では、その方たちはどうすれば電子確定申告を始められるのか?Kissyの思う対処は3つ